ふたりブログ

itokoとabikoの2人による対話式ブログです。東北出身の2人が 方言丸出しでサブカルチャーや世の中の事をそこはかとなく、 時にはバッサリと語り合います。ファミレスで隣の会話を こっそり聞いている感覚で楽しんで下さい。 意味不明な方言があったらコメント欄でまで!

アルプスの少女ハイジのこと その2

第2話を見終えてみでなんだげっと、
1話でオンジと出会って終わった後、2話目で天真爛漫なキャラクターを発揮するハイジと、
堅物のオンジを描きつつも、じょじょにオンジがハイジのペースに巻き込まれて
「食事」を通して打ち解けていく様を、2話目のAパートで違和感なく成し遂げていたな。
中でもベッドをつくるところは白眉だ。
押井守高畑勲との対談で「日常」を描いたのがすごいと語ったら「あなたのいう日常ってなんですか」って
怒ったららしいな。
だがらあまり簡単に日常っていうワードを使いたくねーげっと、
でもさ、単に日常の描写の積み重ねだけでは、なんぼ時間使ったところで、飽きがくるだげだがらな。
山に登るまでを30分使った第1話のペースを考えたら、オンジと打ち解ける様は、2話全部か3話まででも
使いそうなところを、今度は2話の前半でやってしまう緩急の付け方な。
早いところオンジとは打ち解けて次の展開の描写に力を注ぎてがったんだべ。
そのためには、たんにチーズが溶ける様や、藁のやわらかさを見せたいっていうことが目的ではなく、それらを通して
世界に説得力を持たせたうえで、物語を飛躍させるっていうことにつなげるためのことなんだべ。
二階にあがりたいっていう好奇心で行動に出るハイジ。勝手にさせるオンジ。上にいったら、寝床をつくらなきゃと
自発的にベッドをつくる。見かねて手伝う。
その後の食事もそうだよな。共同で何かを行うっていうことで距離が縮まっていく(ハイジがそうとうなポジティブな人っていうのも
あるげっと)。それにより説得力を持たせていく味付けとして丁寧に描写されるのがチーズの溶ける様だったりするわけで。
日常を描くことは、ドラマをより劇的に、より飛躍させるための潤滑油とでもいうのがな。
それを意識してみると、単に日常を描くわけではない、物語の緩急みたいなのが見えてくってば。
丁寧に描くことばかりが主題だったら、後半でハイジ用の椅子があっといういう間にできるわげねーものな。
そこらへんの力配分はたいしたもんだでば。
「日常を描くことがすばらしいことだ」ってアホな演出家が履き違えると、だらだらと誰かの生活が映り続ける防犯カメラみたいな
ものになってしまうだげだっちゃ。

Itoko