ふたりブログ

itokoとabikoの2人による対話式ブログです。東北出身の2人が 方言丸出しでサブカルチャーや世の中の事をそこはかとなく、 時にはバッサリと語り合います。ファミレスで隣の会話を こっそり聞いている感覚で楽しんで下さい。 意味不明な方言があったらコメント欄でまで!

まんが道あすなろ編の今更感じる凄さ

藤子不二雄Ⓐ先生の自伝的代表作「まんが道」。この漫画の凄さを今更言うまでもねーよな。

でも、今回は今更言いたいのよ。
少し前に続編の「愛、しりそめし頃に…」が最終回を迎え、それが収録した単行本が出るのに合わせて、「まんが道」全作品を一気読みしようとずっと計画してたのよ。
丁度、小学館からカラーページまで再現した完全版のまんが道が刊行されたので、これも全巻揃うのを待ってたんだけど、結局の所、随分前に全巻揃ってたのに、今の今まで読む時間が出来なくてさ。
先日からようやくあすなろ編からスタートした訳。
でも、「まんが道」の面白さはもう十分に知っていたし、はっきり言って、小学校の頃から今までの間に、台詞を覚えられる位の相当な回数を読んできたので、そんなに新鮮な気持ちにはならんだろうと高を括っていたのさな。
でも、読み始めてから考えたんだけど、部屋には藤子不二雄ランド版のまんが道がずーっと並んでいたのに、多分本気読みするのは10年ぶり位になるかも知れないのよ。子供が生まれてから読んだ記憶がないからさ。
もう、あまりにもすり切れる程読んでしまったので、記憶も鮮明だし、そこまで読んでいない感じさえしなかったのよ。
でも、意外とその10年ぶりなのや。いや、それ以上かも知れないな。自分でも吃驚だった。
それでも、あすなろ編なんかは特に鮮明に覚えてるからさ。ショーキがB29を満賀に描かせてクシャクシャにしてる様なんかはコマ割さえも覚えてるのよ(笑)
玉音放送を聞くおじさんにしても、しぶがき先生の似顔絵にしたって「懐かしい」って範囲でねーのや。昨日読んだみでに完璧なまでに覚えてる訳よ。

これさ、はたして俺がすり切れる程読んだからなのか?って思う訳さな。
まんが道は確かに何回も読んだし、立志編や青雲編も、かなり覚えてる方だけど、自分の中ではあすなろ編程でない様な気がするのよ。
その理由が絵のタッチにあるんでねーがと思う訳。
ファンなら誰でも知ってると思うけど、まんが道は立志編から明らかにタッチを変えて来てるよな。
あすなろ編は「仮面太郎」の頃で、タッチもだけど、キャラクターの狂気っぷりが半端ねーんだでば。感情の1個1個が2、3倍過剰に描き込んである様な感覚っていうのがな。そのインパクトったらねーのよ。
立志編の頃には、「少年時代」と同様に落ち着いた大人タッチに変更されてるよな。
いや、もちろんこっちも良いんだけどさ。
あすなろ編の醸しだすキャラクターの心情は、キャラクターの表情にしても、背景にしても、カット毎に違うタッチにしても、全部が漫画として印象強いものなんだと思うのよ。安孫子先生ってすげーよ。
いや、知ってたけど、やっぱりすげーわ。

話があれだけ短くて、しかも、ほぼタイトルでそのストーリーが語られてるって言うのに、次を見ずにはいられないこの感じってなんなんだいな。
今回、あすなろ編の凄さをあらためて気付かされてしまったよ。

「ンマーイ」って言った肝油を、才野に言われて食べずにとっておこうとする満賀のよだれったらねーわ。美味い物を必死で我慢する表現として、あれ以上の表現ねーよな(笑)

abiko